【知っておこう】源泉徴収票の計算方法を解説!【実際の源泉徴収票で解説します!】
源泉徴収票を見てもよく言葉の意味や、数字がよくわからなかったので、一つずつ計算しながら、数字を解説していきたいと思います。
言葉の意味や、数字の成り立ちを解説しますので、ぜひあなたも、あなたの源泉徴収票を見ながら計算して、資産形成の知識武装にお役立ていただけたら幸いです^ ^僕も学んだ辞書的にします♪
源泉徴収票の計算方法を解説!
それでは、実際の源泉徴収票を見ながら、一つずつ解説していきますね。
(実際の源泉徴収票の写真)
支払金額
支払金額とは、総収入、総支給のことです。これはなじみがありますね。
❶支払金額(総収入):4,800,000円(480万円)
給与所得控除後の金額(調整控除額)
❷給与所得控除後の金額(調整控除額):3,400,000円(340万円)
※「給与所得控除」とは、会社員の経費のようなものです。
事業所得者は、収入から交際費や外注費などといった必要経費を差し引きます。しかし、給与所得者には、収入から経費を差し引く制度がありません。そのため、「給与収入に応じて経費分として差し引く」ことが、「給与所得控除」になります。
ここで、国税庁が公表している、「給与等の収入金額」と「給与所得控除」の関係性を下記に示しますね。
(出典:国税庁)
❶支払金額(総収入)は「480万円」なので、国税庁の図から
=給与所得控除額:「収入金額×20%+440,000円」
★給与所得控除:480万円×20%+44万円=140万円
なので、
❷給与所得控除後の金額(調整控除額)=480万円–140万円(給与所得控除)=3,400,000円
所得控除の額の合計額
❸所得控除の額の合計額:1,320,075円
※「所得控除」とは、「各納税者の個人的な事情を加味して税負担を調整するもの」です。
「所得控除」には16種類の控除があり、詳細は国税庁を参照してくださいね。
・配偶者控除(所得上限あり)
・配偶者特別控除(所得上限あり)
・扶養控除
・医療費控除
・社会保険料控除(所得上限なし)
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・寄附金控除
・小規模企業共済等掛金控除
・雑損控除:災害や盗難などで資産に損害を受けたとき
・障害者控除
・寡婦控除
・寡夫控除
・ひとり親控除
・勤労学生控除
❸所得控除の額の合計額:1,320,075円
・基礎控除:48万円
・社会保険料控除:750,075円
・生命保険料控除:90,000円
❸所得控除の額の合計額=基礎控除48万円+社会保険料控除750,075+生命保険料控除90,000=1,320,075円
源泉徴収税額
❹源泉徴収税額:112,700円
※「源泉徴収」とは、支払者(会社)が、従業員に給与を支払うときに、一定率の金額を天引きして預かり、これを納税者(会社員)本人に代わって国に納付するしくみ。
※「源泉徴収税額」は、納める所得税の「決定額」が記載されています。
つまり、
★毎月、給与の支払い者(会社)が、国に代わって、一定率の金額を納税者(会社員)から預かって国に納めていた(源泉徴収)が、各納税者の個人的な事情を加味して税負担を調整(給与所得控除・所得控除)したら、「源泉徴収税額(所得税の決定額)」になりました。
ということです。
したがって、
★「源泉徴収税額(所得税の決定額)」が「すでに源泉徴収されている納税額」よりも「少ない」場合、「年末調整」で還付される!
ということになります^ ^
源泉徴収税額の計算方法
それでは、実際の数字を使って計算していきましょう!単語が多いので、嫌になっちゃいそうですが、手順通りに進めていけばできますので、ぜひ一緒にがんばりましょう!!
❺所得税額=❼課税所得×所得税率−控除額
❻復興特別所得税額(百円未満切捨)=❺所得税額×2.1%
❼課税所得(千円未満切捨)=❷給与所得控除後の金額(❶総収入−給与所得控除)–❸所得控除
❹源泉徴収税額=❺所得税額–住宅借入金等特別控除額+❻復興特別所得税額
ここから実際の数字を使って計算していきます!
❷給与所得控除後の金額(所得金額)=(総収入−給与所得控除)=480万円−140万円=340万円
❼課税所得(千円未満切捨)=❷所得金額−❸所得控除=340万円−1,320,075円=2,079,925円→2,079,000円
❺所得税額=❼課税所得×所得税率−控除額=2,079,000円×10%−97,500=110,400円
❻復興特別所得税額(百円未満切捨)=❺所得税額×復興特別所得税率2.1%=110,400×0.021=2,318.4円→2,300円
❹源泉徴収税額=❺所得税額+❻復興特別所得税=110,400円+2,300円=112,700円
まとめ
数字の長旅ご苦労様でした^ ^;
似た単語が多く混乱しやすいですが、年に1度、源泉徴収票をもらったときに、見返して計算するだけでも、あなたの金融リテラシーを向上させてくれると思います。
世の中の仕組みを知り、賢く人生を設計していきましょう!
それでは他の記事でもお待ちしております^ ^